147.大雪山ウルトラトレイル80Km

 

今年最大のイベント、北海道で3回目のトレイルラン

 

5月のカムイの杜43Kmのあと、会社のグループ駅伝、のほかN○○アカシア走友会の仲間と

朝里川温泉マラニック34Km白旗山マラニック41Kmなどで、調整、今回のウルトラトレイルに望む。

 

石北本線遠軽町白滝にある北大雪スキー場がスタートゴール。

3:30スタート制限時間は18:30の15時間以内。

最初のチェックポイントは61Km8時間半と舗装区間はほとんどな

く林道を中心としているが、ウルトラのコースに近い。

残り20Km近くは完全に登山コースで走ることのできる区間はほとんどない。

標高1000mから3Km登り、標高1771mの平山に登り、標高1300mまで下り、

標高1600〜1500m有明山、天狗岳を登って、一気に下る。

最後はスキー場の浮石だらけ急坂となる。

 

 

 

○目標

 事前情報によると、最初の61Kmは後半に上り坂が続くが、

ペース配分に気を付ければ、十分間に合うとのこと。

制限時間30分前につくイメージ。

ただし給水、給食が5か所しかないので、持参することが必須。

後半は完全に登山コース。

歩行を義務付けられた環境地区や鎖を補助にして下る区間、

粘土質の山道で滑り台になる区間などまともに走れそうもないらしい。

ただし、山頂の景色や、雪渓をみることができるなど大雪の自然も満喫できそう。

早くても制限時間30分前、ぎりぎりでゴールする完走が目標。

ウルトラマラソン山岳コース並みのハードな15時間になりそうだ。

 

○準備

 前日の持ち物検査が厳しく、雨具や緊急キット、1リットル以上の水分容器、

熊鈴、携帯電話、保険証、補給食(サンドイッチ、ロールパン、チョコ)、

ヘッドライト、マイカップが必須。

それ以外に、寒さ対策ウインドブレーカ、350mmlの水(ペットボトル)下り坂用のストック、

デジカメ、シューズの泥除けカバー、後半の着替え用半袖を用意した。

 

 

・ウエア―;ショートパンツ、半袖、ウインドブレーカ(雨対策)

・シューズ;トレイル用シューズ(ニューバランスMT980BY

 

前日の9時に札幌市内を出発。

アカシアのメンバー総勢4名で、車に同乗。

午後2時過ぎに、白滝高原キャップ上で設営、

受付会場の白滝国際交流センターで大会説明を受けてウエルカムパーティに参加。

ビール飲み放題は最高。

(左からKさん、筆者、Nさん、Iさん、40Kmの部Gさん)

午後6時過ぎにキャップで夕食と晩酌(普段どうり)で、9時に就寝。

 

体調としては、数日前からのどが痛い(夏風邪)のと少々寝不足。

 

2時起床、朝食はカップめんの予定をサンドイッチ一切れとバナナに変更。

少々軽め(これが後で響く)。

3時にスタート地点に到着。

出走は224名で(70才台1名 60才台8名、50才台42名であとは2040才台)、

70%は40代までの若年層が多い。

 

○スタート

気温は16℃くらいであろうか、天候曇。雨の心配はない。

昼間は晴曇り、平地では27℃まで上がる予想。

今回も走友会の名入りウエアを着用。

皆で完走を誓って真っ暗の中をいざ出発。

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(左から、Kさん、Iさん、筆者、)             (中央Nさん)

○前半(〜61Km制限時間関門ポイント)

はじめの3Kmはスキー場からの下りの舗装道路。そのあとは19Kmエイドまで町内をめぐりながら全体的だらだらと下るコース。

林道、作業道、牧草地、畑作地帯の平坦なコース。

一番体の動かいない時間帯でもあるので、無理せず、ほとんど最終ランナーグループと進む。

体は重く感じる。湿気もありそうで汗が普段より多い感じ。19Kmエイドで2時間10分経過。

しっかり給水と梅干しで塩分補給。

26Kmエイドまでは7Kmのアップダウンの続く林道。

体は依然重く、イライラ感と気分が悪くなってきたので、空腹ではと思い、朝食の残りサンドイッチを食べる。

数分ほど歩いていると気分がよくなりまた走り始める。腹が減っていたようだ。

26Kmエイドで3時間5ほど経過。トイレ休息でおなかの調子も整える。ペースは予定通り。

畑や牧草地内を抜けて34.5Kmエイドで4時間10分。

上りは無理せず、歩きを入れて、平坦と下りは走りの

すでにウルトラモードで体力温存に徹するが、疲労感が出てきている。

気温は少々蒸した感じだが、それほど熱くはないが、汗はかなり出ている。

エイドでの給水はしっかりとり、ペットボトルを満タンにして手に持って時折給水。

エイド感覚が7Km前後なのでペットボトルで間に合う。

48.5Kmエイドまでは感覚が14Kmあるので、1リットルボトルを満水にしてリュックに入れる。

梅干し中心に塩分補給。ここから上りが多くなる前半の我慢となる区間に入る。

山間部の林道を上り下りしていると上りの歩きが急にきつくなってきて、走りや歩きがつらくなってきた。

44Kmを越えたあたりだ。5時間45分経過で予定より15分遅れだが、気分が落ち込んでこのまま

次のエイドでリタイアを考えてしまう。

かなり弱気で、どうせリタイアするなら腹ごしらえと最後の補給食ロールパンを2個食べる。

5分ほど歩いただろうか、気分が落ち着いて上り歩きと走りにリズムがでてきた。

残り5Km手前から体が軽くなり、いわゆるウルトラの復活!!

下りは、ゆっくりペースで快調に進み、気分爽快で48.5Kmエイド6時間5分経過。

コーラを何回かに分けてのみ、梅干しで塩分補給。

日差しが少し強くなってきた。

再び上りの多い林道は、木陰の涼しさで体力温存しながら

ウルトラ走りと歩きで順調に55Kmエイドに到着。

メロンアイスがおいしかった。7時間5分経過

ここから最初の制限時間ポイントまでは6Km 。上りの歩きは快調で20人程抜いた。少し平坦になると走りも入った。

午前11458時間15分(制限時間15分前)で61Kmポイントの登山口に到着。

○後半(6180Km)登山の部

Kmで標高差約800m。以前秩父往還で日本3大峠の一つ雁坂峠が同じ環境で、2時間かかった。

標高差500mくらいまでは一気に登っていけるのだが、残りが休み休み休みで進む。

ストックを使用する。下山する登山客も多い。

滝を見たり、雪渓区間では小休止。

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這松帯に入ると山頂が近い。制限時間27分前に到着(64Km地点、1337)。

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ここからは、自然保護区で歩行区間。

ガスがかかっていて山全体は望めないが、雰囲気は十分感じた。半袖だが寒さは感じない。

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30分で抜けられるそうだが、アンギュラスや周辺の写真を撮ってたら35分かかった。

比麻良山から標高差500mをぬかるんだ急な斜面の登山道を慎重に下る。

何度もすべり、尻餅をつきそうになるがストックが役立った。

69Km最後のエイドの手間に小川。

浅瀬に飛び移ろうとして踏ん張った足を滑らして川に落ちる。

こらえようとしたがずるずる崩れて半身が水没。

すかさず、リュックの中のデジカメと携帯電話が心配なって確認したが難を逃れた。

目が覚めた。 悪運退治と思って気を取り直してエイドに入る。

到着制限時間7分前。(69Km1453分)。

自衛隊の方から

「上りは急坂なので、普通に行っても有明山までぎりぎり。もし間に合わなければ下って戻ってきてください」

とのこと。

ここまで来て、リタイアは勘弁。本当に目が覚めた。

しばらく、下りのどろどろ山道を走れるだけ走って時間を稼ぐ。本格的な山道もドロドロ。

足元をすくわれるが、必死に休みを入れながら登る。息がゼイゼイと音を出しながら登る。

経験者に間に合うかどうかを聞きながら、というより自分を励ましながら

ヘロヘロで到着。がんばった甲斐があって

制限時間15分前に有明到着。71Km1545分。

一息入れて最後の難関天狗岳を目指す。ここも急坂と下りはチェーンを使って降りる危険個所。

実際に山頂付近の登りは、両サイドは問題ないが、後ろに反って倒れたら一貫の終わり、命の危険を感じる。

天狗岳で残り7Km時間は1632分。残り2時間ある。

ここからは完全に歩きに徹した。疲労感で太ももはパンパン。

足元もおぼつかない。躓いて転ぶのが一番危険。

チェーンで降りる2か所ともランナー同士声を掛け合い慎重に降りる。

そのあとはしばらくどろどろの下り道で足元もすくわれそうになる。

残り4Km程でスキー場の頂上に出る。

ここからがまた、悪路。急坂の上に浮石が多く、ずるずるとすべるので、足への負担がさらに増す。

残り2Km で麓に到着。林道を通るとゴール会場の放送が聞こえる。

制限時間20分前、午後610分(14時間40分経過)。

完走者173人中171位でゴール。

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走友会メンバーは3名ゴール、1名は55Km地点でリタイア。

10分ほど休憩すると悪寒が走る。

気温は23℃であるが疲労の表れ、ウルトラ100Km以上走った後と同じ現象。

帰りの車中では、しっかり着込んで体を温めるが、ほとんど無言。

10時前にマンションに到着。

メンバーの皆さん本当にお疲れ様でした。

 

 

次回の予定

 

827日 北海道マラソン

918日 豊平川サーモン駅伝