121.高野街道、熊野古道(小辺路)

 

5月の連休は、京都から高野山、熊野本宮までの181Kmを走る

2012年の街道めぐりを第6弾です。

428日から51日の4日間で京都府八幡市の高野街道の出発点から高野山を抜けて、

熊野古道の難所小辺路を進み、熊野本宮を目指した。

熊野古道は、伊勢路、紀州路、中辺路を走っているので、本宮までのルートとして大辺路を除いて、ほぼ走破することになる。

高野街道は、京都府八幡市から、大阪府の東側を南下し、枚方市、寝屋川市、四条畷市を通り、河内長野市から

和歌山橋本市に抜けて、高野山に至る。ルートは大阪府のHPから入手した。

 

1.  高野街道 京都府八幡市〜富田林市滝谷不動 (428日 62Km

前日に京都市内に入り、朝一番の京阪本線で八幡市に到着。

大阪と京都を結ぶ京街道から分岐した高野街道の出発点。午前5時半出発。天気は快晴。

石清水八幡宮の東側の麓の市内は、街道の風情が残っており、旅の始まりとそしては気分は上々。

頼風塚、正法寺に立ち寄り、道標、八角堂、松花堂庭園と写真をとりながら枚方市の山田池公園に向かう。

土曜の朝7時頃なので、散歩やジョギングの人が目立つ。

出屋敷の町並みを見ながら、10Km地点の大阪府道沿いの吉野家で朝食を取る。一汗かいて今日は暑くなる気配を感じる。

交野市に入り明遍寺に立ち寄り、本尊掛松遺跡あたりは、道路改修になっており、少々迷う。

すぐ先で道標を確認して、JR片町線の星田駅手前で一里塚を確認(15Km 810)。

寝屋川市に入り打上の弘法井戸、四つ辻道標、

明和小学校前の打上古墳を見て、

住宅内の二月堂灯籠を過ぎて、四条畷市に入る。

駅手前で道標を確認して、住宅地を抜けて和田賢秀の墓に到着(21Km 854)。快晴で気温も20度は越えているようだ。

楠木正成親子の別れの場となった四条畷神社に立ちよる。

大東市に入り、慈眼寺(野崎観音)でお参り。天気が良いので西方面に大阪市内を望むことが出来た。

大東市石切町に入り石切神社に立ち寄ると境内や参道のお店は参拝客で賑わっていた。

ソフトクリームを食べてエネルギー補給(28Km 1015)。

瓢箪山では稲荷神社に立ち寄る。駅前も賑わっていた。

縄手中学校前の縄手遺跡を通過し、八尾市に入り、心合寺山古墳を見る。

街道に2箇所しか現存しない一里塚のうち垣内一里塚を見て、

恩智城跡、恩智左近の墓に立ち寄り、柏原市に入る。

大和川を渡り、允恭天皇陵(鍋塚古墳)、道明寺、道明寺天満宮、道標を見て、羽曳野市に入る。

13時頃、応神天皇陵に到着。誉田八幡宮内の誉田林古戦場跡、放生橋を見る。

近くで道標を確認。

安閑天皇陵の前を通り、城山姥不動明王、高屋神社、道標を確認して、富田林市に入る(45Km 1350)。

途中、美具久留御魂神社に立ち寄る。

富田林寺田町の町並みは保存状態がよく、風情が残っている。

向田坂をとおり、川西駅前に出る。

午後3時過ぎに滝谷不動駅に到着。駅前に道標がある。

今日の宿泊は、滝谷不動手前のビジネスinn翠月。

 

露天のお店がたくさん出ており、たこ焼きなどの夕食を調達。

シャワーを浴びて、洗濯を済ませて一休みしてから、滝谷不動をお参りする。日に焼けて顔が火照る。

 

2.     高野街 富田林市滝谷不動〜高野山密厳院(429日 45Km)。

 ホテルを640分に出発。まだ、気温は低いので涼しく感じる。

近鉄長野線を進むと、現存する錦織一里塚がある。

線路を渡り旧道の入り口に孝子地蔵がある。急な坂を上り、しばし住宅街を走り、河内長野市に入る。

駅前には、街道の説明版や道標がある。吉年邸のくすのきが壮大に立っており、このあたりから街道の面影のある町並みが保存されていた。

しばらく進むと、烏帽子形八幡神社、烏帽子形城跡がある。

三日市宿に入ると高野街道と感じられる三日市宿弘法大師常夜塔や高野山女人堂までの標石である八里の里程石を見る。

千早口駅前で、道標 常夜灯を確認(830)。

山間の道を徐々に上りながら紀見峠に到着。

高野山まで六里の里程石や番所紀跡のある紀見宿を見て、峠を下る。

橋本市内に入り、河川敷近くの大森神社を確認してバーミヤンで早めの昼食(1100)。

紀ノ川の橋本橋を渡る。快晴で気温が上がってきた。清水の町並みの入り口に立派な三軒茶屋常夜燈籠がある。

高野山へ上る麓の学文路天満宮を参拝し、近くの自販機で給水。

六地蔵、かむろ地蔵尊 高野山四里道標石、興山寺領御国領境界標石を見ながら、一気に高野山を目指す。

日差しがきつくなってきて、汗が吹き出てくる。山を上り始めてすぐに、玉屋宿跡 、玉屋屋敷跡、学文路刈萱堂(西光寺)がある。

しばらく山間を進み、丹生川のある里に下りる。河根丹生神社、河根宿本陣跡、道標、高野山二里道標石を過ぎてせんごく橋を渡ると、高野町に入る(1320)。

街道を感じさせる急坂を上ると地蔵のある民家に出た。

ここからしばく進むと、明治4年播州赤穂藩に関連した日本最後の仇討ち、殉難七士の墓があった。壮絶な戦いの跡らしい(1400)。

一里石を過ぎると、極楽橋駅に到着。高野山行きのケーブルカーを見送り、旧道の山道を進む。不動坂、花折坂など一部現存する旧道は風情が残っている。

午後3時過ぎに高野山女人堂に到着。

観光バスできた観光客で賑わっていた。町の中は人手賑わっているものの、静寂が漂っていて疲れたからだが癒される。

金剛峰寺を参拝し、記念写真。

今晩の宿、密厳院へ向かう。途中今夜の夕食を調達する。1600到着。

明日の出発は、7時前なので、早めに就寝。

3.     熊野古道小辺路 高野山密厳院〜三浦口(430日 33Km)。

今日明日と3つの1000mの峠越えとなる。

熊野古道で難所といわれている65Kmの工程を1日で行くのは不可能ではないが、変わりやすい山の天候や、万が一を考えて、安全に2日工程で行く。

今日は、ほぼ中間距離でガイドブックに載っている民宿をめざす。

午前645分出発。まだ少し薄暗く、ひんやりとした空気の中を走り始める。

高野山大学敷地内を街道は進んでいるが、まだ門が開いていないので回り道をして、小学校の脇からろくろ峠に向かう。

尾根伝いに進み薄峠に到着。

このあたりは旧道の雰囲気がある。

奈良県との県境の舗装道路をしばら進む。水ヶ峰に向かう途中、路を間違える。

地元の人に間違いを教えていただき、旧道に入り、水ヶ峰集落跡を見て、平辻に到着。尾根伝いをすすみ大またの集落に降りる。

最初の難所、標高1245m伯母子峠に到着(11:30)。

がけ崩れの後も残る狭い山道を進む。

行きかう人もなく古道らしさを感じる。旅籠の上西家跡に到着。(12:30)。

予定より早く、平維盛(これもり)の墓のある十津川村に到着(13:30)。

今晩の宿(民宿)は平維盛(これもり)の館であった辻家住宅(政所)。

家の裏に墓があった。

洗濯とシャワーを浴びた後、昼食のサービスをいただき、近くを散歩。天気予報どおり本格的に雨が降り出してきた。

早めに宿をとった計画は正解だった。

民宿の方の話によると昨年の雨の日にフランス人女性が高野山を出発し、今日通過した峠道で、がけに滑り落ちたが、野宿して翌日自力でこの民宿までたどり着いたそうだ。

早めに宿をとった計画は正解だった。

宿泊者は関西方面からきた女性と私の二人だけ。もともと定員は2名。

夕食を5時過ぎにとって、早々と就寝。あたりは真っ暗で蛙の合唱で外は一晩中にぎやかだった。

早めに寝たので夜中に何度か目が覚めた。田舎の雰囲気を満喫した。

4.     熊野古道小辺路 三浦口〜熊野本宮(51日 33Km)。

天気予報は思わしくなく、ここ2日間は雨。

とりあえず本宮までは行き着きたいので、6時に朝食、6時半に出発。すでに小雨が降っている。

宿を出発してすぐに由緒のユニークな腰付田(こしぬけた)の田んぼがある。

神納川を渡ると再び山を登り始める。標高1080mの三浦峠に7到着(7:45)。

矢倉観音堂をすぎると山道から十津川温泉方面の川沿いの道路を南下する。

雨はやんでいる。川合神社を過ぎると川をわたり最後の難所果無峠に向かう。

果無観音堂を過ぎると標高1050mの果無峠に到着(11:50)。

小雨が降ったりやんだりと安定しない。観光客とはまったくすれ違わない。

雲の切れ目から遠くに本宮を眺めることができた。

和歌山県との県境の七色村のあたりで、ばて気味のせいか道を間違え古道から外れてしまい、国道に出てしまった。

旧道の終わりの八木尾まで1Kmなのでこのまま進む。

道の駅奥熊野古道で昼食をとる。

ここまでくれば本宮まであと数Km

中辺路との合流地点、三軒茶屋 鬼ケ口関所からはまた小雨が降り始めた、古道も雨でかなりぬかるんでいる。

石畳は滑りやすい。本宮に14:40に到着。

お参りをして、おみくじ、お守りを購入して、今日の宿は前回も宿泊した川湯温泉にバスで向かう。

ここにきて、前半の大阪での暑さ、ここ2日の峠越えの山道でバテた

。宿では温泉に入ったあとしばし、ベットで休む。夕食もあまりすすまない。

明日は悪天候で熊野市方面は大荒れになる。

万才峠のルートは断念せざるを得ないようだ。早めの就寝。

5.     熊野千枚田(52日)。

予報は大荒れなのだが、まだ小雨状態。

今日の宿は熊野市内なので、とりあえず、始発(6時)バスで新宮まで向かい、電車で熊野向かう。9時前に到着。

熊野市内は雨が激しくなっている。

このままでは動きが取れないので、市内からバスが出ている山肌に作られた段々畑で有名な熊野千枚田を見に行くことした。

バスの便が悪いので、バスの待ち時間は30分ほど。

現地のバス停から往復4Km、雨の中を走って、急いで見て回ってもどっくることにした。

今日はこれだけ。昼過ぎにホテルに入る。

市内ではサイレンがなって、大雨洪水警報がでている。JRと国道は交通止めになった。

6.帰路 53

熊野市から名古屋経由で帰路に着く。