114.四万十川ウルトラ100Km
沈下橋から望む清流四万十川は、きれいだった。!!
52回目のウルトラマラソン。
2008年1月の宮古島100Kmから丸3年ぶりの大会となる。
ここ2年ほどは、東海道、中仙道、奥州街道、仙台道、熊野古道と街道めぐりを楽しんできた。
四万十川の大会は、ウルトラマラソン仲間では一度は走ってみたいコースのひとつで、清流四万十川の景色も有名。
大会のエントリーは抽選なので、外れてもしかたがないと申し込んだところ、運よく初めてなのに抽選にあたった。
1週間前は、北海道で旅行会があり、真駒内から定山渓経由で朝里川温泉、小樽ワイン工場まで57Km走破した。
紅葉には少し早過ぎたのだが、TV報道で、ヒグマ出没が相次いでいるので、不安なジョギングであった。
疲労感はそれなりに残っているので、大会のペース配分は慎重にしなければならない。
今回の目標と対策。
初めてのコースは、マイペースをどう維持するかがポイント。
天気予報によると20℃を越えそうなので、コンディションは良。
制限時間の14時間をたっぷり使って、きれいな景色を堪能したい。
スタート前準備
前日土曜日の昼、高知竜馬空港に降り立ち、レンタカーを借りて四万十市(旧中村市)へ向かう。
受付会場の安並運動公園の市民スポーツセンターに向かう。
夜は市内のホテルで前夜祭があるので、それまで、市内を散策。玉姫の墓、幸徳取水の生家、中村城跡、一条神社と名所旧跡を訪ねる。
夜は車中泊。夜半に雨が降り気温が下がり、寒かった。
天気予報では終日、穏やかに晴れる。気温も日中は20度前後なので、暑さ寒さ対策は不要。
着替えポイントの準備もやめて、上下半袖、ハーフパンツで臨む。ウエストポーチにデジカメという普段より軽装。
後で悔やんだのだが、自販機がなさそうなコースだったので小銭を携帯しなかったのだが、これが唯一の失敗となる。
午前5時30分スタート
受付け会場からスタート地点の藤岡中学校まで大会バスで向かう。まだあたり一面は朝靄、夜半の雨でグランドはぬかるんでいる。
中学校脇の県道がスタート地点、たいまつのかがり火がコース上に設置されていて風情がある。
今回の応募者は3000人を超しており、100Km,60Kmの参加者は2100人。関西方面の参加者が多い。
10Km過ぎまでは平坦で内川川を北上する。沿道にはまだ暗い中、地元の人が応援してくれる。
1Km7分ペースでゆっくり。朝靄もはれて、あたりも少しずつ明るくなってきた。
じわじわと登り始めて、21Km地点が峠の頂上(8時7分)。最初の記念撮影。
32Kmあたりでついに四万十川に合流。(30km地点:9時5分)
32.9Kmのエイドでトイレ休息。体調を整える。ここまで、普段どおりのジョグペースで気分は爽快。
エイドでは22Km地点で蜂に刺されたらしいとの情報多数寄せられていた。後にTVなどで報道されたらしい。
しばらく四万十川を見ながら走ることのできる贅沢な時間がすぎていく。
エイドでの飲み物は水とスポーツドリンク。おにぎり、パン、バナナなど簡単なメニュー。カステラがおいしかった。
特段水分補給や食べ物を頻繁にとることはなく。調子はいいほうだ。
40Km(10時15分)前後でさすがに疲れがでてきた。1Km7分ペースでウルトラモードに切り替え走りを楽しむ。
待望の半家沈下橋は53.7Km地点(12時7分)、遠目から見える沈下橋をランナーが行き来している。早速、記念撮影。
晴天であたりの景色と、沈下橋、ランナーのコントラストが贅沢だ。
(写真)
少し進むと、急なのぼり坂が始まる。大部分のランナーが歩き始めているが、それほど急に感じられず、ゆっくりと走りきる。
60Km(12時51分)あたりで60Kmの部のランナーなのだろうかすでに歩き始めていた。
お昼も回り、疲れも最初のピークに達してきた。おなかが空いて、麺類が食べたい!
着替えポイントは62Km(13時11分)。
残念なことに、食べ物、飲み物はエイドと同じ。唯一味噌汁がありがたい。
小銭ももってくれば炭酸飲料が飲めたのに〜、ソフトクリームも食べたいな〜と後悔。
芝生で腰を下ろして、しばし10分ほど休憩。好きなもので十分にエネルギー補給ができずに再スタート。残念無念。
時間の余裕は十分あるので、ここからは慎重に走ることにした。胃がこみ上げる感じが出てきたので、要注意だ。
69Km地点(14時13分 8時間43分経過)に岩間沈下橋。川幅も広く当たりは山に囲まれ、静かに流れる川の真ん中を沈下橋がたたずむ。
今回のコースの中で一番の絶景。観光客もきている。記念写真をしばし撮り続ける。今回来てよかったと実感。
70Km(14時20分)を過ぎたあたりから歩きを入れ始めた。75Kmあたりでついに吐く。
黒い吐しゃ物がでて、これからは十分にエネルギー補給ができない状態になる。ウルトラマラソンの試練の始まり。
足にはまったく異常はないが、ペースを上げると胃がムカムカしてくるので、歩きを入れながら調整していく。
70Km過ぎてから四万十川に沿って南下するものの川が見えない、単調なコースとなる。形式が単調なのでっちょっと寂しい。
時折集落で声援をいただくのが励みになる。
80Km地点で15時53分、夕闇が近づいてきた。2度目の吐しゃ。でも、まだ胃の中に残っている感じがして、歩きが少しづく長くなってきた。
足は異常ないので、胃の調子がよければ、もっと走れるのに。
90kmで17時半。完全に夕闇になる。3度目の吐しゃで完全に胃の中が空っぽになる。
逆にすっきりして走りやすくなる。ゆっくりだが走り中心に進む。
歩くランナーが多く見られるようになり、走るランナーは明らかに少ない。ペースメーカーを見つけながら徐々にペースが上がっていく。
あたりは真っ暗なので、どこを進んでいるか検討がつかない。暗闇から沿道の声援を受ける。
90Km過ぎのエイドで、お祭りの出店で売っている蛍光塗料入りの明かりとりをいただく。
95Kmを過ぎると遠くに四万十市内の明かりが見えてきた。時間は十分にあるので、体調整えるために、歩きも入れていく。
寒さを感じないのがうれしい。悪寒が走ると一気に体力が落ちてくるので、今回は助かった。
市内に入ると声援も大きくなり、もう終わりに近づいたと感じる。
ゴール会場のアナウンスが聞こえる中、最後はしっかり走りながらゴール。
ボランティアの中学生が感想メダルをかけてくれた。ありがとう。
13時間34分、19時4分。
ゴール後
気温15度はあるのだろうか、いつもは疲労感と悪寒で苦しくなるのだが、しばし会場の椅子で休憩ができた。
歩いて、車までもどり、市内の日帰り温泉で休憩。牛乳やヨーグルトで胃腸を整える。というか、これしか受け付けない。
閉館の11時まで横になって、高知市内へ移動。
市内までは3時間ほどかかるので、午後1時頃、睡魔に勝てず国道沿いのコンビニの駐車場で仮眠。
午前9時、空港でレンタカーを返して午前中の便で自宅に戻る。
翌日以降、足の痛みはほとんどなく、これまでの大会で経験したことがないくらい快調。
胃の調子も2日後には復活。普段15程度の体脂肪は11まで落ちていた。体重は2Kg減なので、体調にはあまり影響はないようだ。
次回の大会予定は当面無し。
熊野古道の高野山ルート、萩往還、四国八十八箇所など時間を見つけて計画を立てよう!