62.2002年甲州夢街道シルクロード215Kmラン・ウオーク遠足
無念!!
2年連続リタイア!!
足腰、筋肉元気なれど胃は壊滅!!
昨年の反省
昨年、初めての挑戦で高尾山口駅まで25時間160Km地点で涙のリタイア。
敗因は
@夜行電車による寝不足(体調不充分)
A日中の暑さ(甲府盆地)で体力消耗。
B90Km地点の笹子峠でのウオークが早すぎて、体力消耗。
の結果、腸の具合は今一つで何度かトイレ。胃の具合は笹子峠をおりても以前不調。
C夜間走行、歩行での対応調整の失敗。
暑い、寒いの繰り返しで汗処理がうまく行かず体力消耗。
D大垂水峠登りの歩行が早すぎて、体力消耗。
の結果、高尾山口でのコンビニでまったく飲食物受け付けず、かつ悪寒により
残り10時間50Km歩行の意欲を失い内臓故障の不安でリタイヤ。
今年の作戦
基本的に、体調維持に心がける。
筋力等の走力は、春からの富士五湖117Km、野辺山高原100Km及び大菩薩峠登山競争の
完全走破で十分鍛えたという実感を得ていた。
このため、昨年の反省を踏まえて
@前泊による体調維持。
Aデイバックからウエストバックに変更し、荷物を少なくする。
B雨、夜間の防寒対策として、薄手の高機能ウエアの購入
(ウルトラレーシングジャケット8000円)
Cペース配分の工夫
・前半からペースダウンを意識し、第1エイドから第2エイドの
甲府盆地内25Kmは歩きも考慮したゆっくりペース
・笹子峠は怖さにめげずゆっくり歩く
・夜間走行は、半分歩いてもいいくらいのラン&ウオークに徹する。
・大垂水峠も歩きを中心にし、高尾での胃の不調を極力押さえる。
であり、ポイントは
@笹子峠を下った第3エイドでどのくらい体力が残り、胃腸の疲れ具合はどうか。
A夜間走行での体温調節うまくいくか。
B大垂水峠越えの体調維持はどうか。
である。
いざ下諏訪(諏訪神社秋宮)へ
午前中に半日年休の許可を得るものの、仕事が滞り、結局夕方6時前の新宿初の特急に乗る。
今日の宿は、スタート地点の「かめや」。午後9時過ぎに到着し、夕食をいただき、風呂に入って10時には終身。
電車のなかで缶ビール1本と健全な前夜をすごす。部屋は6人部屋。
すでに皆寝入っている。しばらくいびきの音で寝れないものの体を休めるには十分。
天気予報では、終日雨。
午前6時スタート〜第1エイド62.2Km(小作前)
参加者は、名簿によると197名。女性28名。最高年齢69歳。昨年は130名で完走者67名(完走率51%)。 参加者の大部分は100Km経験者。さくら道や萩往還経験者も多いが、完走率50%は厳しい。
天気は、夜半から雨音が聞こえるほどで、スタート時点も雨。時折激しく降る。
雨対策をしっかりしてきたので、不安はない。
水溜りで靴をぬらさないように気を付けながら、6分/Kmのペースを維持。
元町交差店(5.7Km)で33分くらいなので予定通り。
23.4Km富士見峠を越え、31.1Kmの道の駅蔦木宿で一服。
序盤の汗かき用のTシャツは汗でどっぷり、予定通り脱ぎ捨て。
ウルトラ用ジャケットの内側をふき取り、新しい半袖ウエアで本格的な走りに備える。
大会事務局の海宝さんが警察から事情聴取を受けている模様。
ひさびさに千葉の「としゆきさん」にご対面。
今夏は、トランス蝦夷(えりも岬〜宗谷岬)を完走したそうだ。
しばし並走し大会の様子聞く。
雨はときおり激しくなったりあがったりと不順であるものの、空は明るさを増し韮崎市内に入ると雨は上がる。
涼しいせいもあり、ペースは順調。少々左足甲に痛みを感じるもの大事になる兆しはない。
給水も10Km毎に取るペースでコンディションとしていいほうである。
余裕をもって、第1エイドに到着。順位は33位と昨年より10位ほど速い。
体調は昨年とは大違い。去年は消化が良くないカップ麺を食べたことを反省し、豚汁を2杯ゆっくりいただく。
今年は生ビールがあったので、紙コップで3杯。すっきり気分で最高!!ボランティアのお姉さんにお礼を言って再出発。
62.2Km到着:13時2分(7時間2分経過)33位
第1エイド62.2Km(小作前)〜第2エイド86.9Km(水上葡萄園)
24.7Km
竜王町にはいり、甲府盆地をひた走る。国道沿いを走るがコンビにが意外に少なく、信号に立ち止まることも多くなる。
昨年も長く感じる25Km区間であるが今年も長いな〜。
幸いに曇っているため暑さでばてる心配はないが、街中を走ることでの緊張感から少しずつ疲労はたまる。
石和町からは歩きも入れる。入れないとばててしまう。
水分を補給しながら歩く。少しづつであるが胃の調子は思わしくない。 ウエストバックで腰がいたいので、肩にかけかえる。 腰が痛くて走れないのでなく、バックによる圧迫で打ち身状態になる。
時折吐き気をもよおすが、昨年から比べると断然楽。体力温存に気をつけて、
午後5時(11時間経過)、37位で到着。
作年は着替えの時に足腰をまげるのがつらいほどの疲労に驚く。
通常の100Kmマラソン以上の疲労度は一体なぜだろうかと感じたが、
今年は通常の100Kmのイメージ。
体が冷えず、明るいうちに極力峠越えをしたいので(やっぱい笹子峠はこわいです)、
漬物とビールをコップ一杯いただき早々に出発。
第2エイド〜第3エイド103.8Km
峠の入口までの坂の緩やかな部分は小走り。峠入口からしっかり歩行。
午後5時38分(11時間38分経過90.4Km地点)
しばらくはライトを付けづに歩く。
2人に抜かれるが、前後に人を感じづつしばし一人旅。午後7時を過ぎると漆黒の闇。
ときおり前方後方にちらつくライトから200m離れたランナーを確認する。
頂上に近づくにつれガスが立ちこめ視界が効かない。ゆっくり登るも息があがる。
立ち止まって休めばいいのだろうが、
気持ちのいいところで無いのでゆっくりではあるが歩きつづける。
胃の具合が悪くならないように気をつける。気温は低くなっているものの寒さは感じない。
総じて昨年よりは良い感じだ。
ついに笹子トンネルに到着。
午後7時13分(13時間13分経過98Km地点)
走リ始めるには足の疲労が大きい。トンネル内も歩く。
(昨年はここから一気に走って下り、第3エイドで疲労コンパイだった。)
下りはゆっくりと走る。小幅で急がず、胃に負担がかからないように心がける。
下りは5Kmほどなので40分もかからないが、15分ほどたったころから胃がむかつく。
歩きに変更。寒さは感じず暖かい。歩きが長く長く感じる。
携帯電話が鳴る。会社の同僚、山形さんから応援の電話。
「無理しないでね」との言葉に
「ずっと歩きとおすかも。午前8時頃高尾駅周辺かな?」と答える。
まだ、制限時間には十分間に合う。
民家が見えた頃少々小走りも入れる。突然胃がむかつき、ついにもどす。
ライトでみると茶色。完全に消化不良状態。昨年と同じだ。
歩きながら、第3エイドに到着。
午後8時25分(14時間25分経過40番台)
テントのなかは、元気のいいランナーが多い。食べ物も豊富で定食屋の良い雰囲気なのだが、
こちらは体調が気になる。とりあえず、上下着替えを済ませて横になるが寒い。
10分ほど横になるものの、体を暖めなければとおもい、熱いお茶をいただく。
おかゆは食べてみたいが、とても喉を通る感じでない。手が冷たく、小型電気ストーブにあたる。
いつしかテント内はランナーが減り静かになる。
近くのコンビニで軍手と乾いたタオルが欲しくなり、テントを後にする。
体はどうなるのか不安いっぱい。
ただし、筋力はまだまだ大丈夫だ。胃さえ回復すればしっかり歩く、走るは問題ない。
第3エイド〜大月駅(118.1Km)
テントを出て直ぐ、気持ちが悪い。一気に3回もどす。固形物はほとんどなく、水?。驚くほど大量に出ている感じだ。
けっしてすっきりした気分ではない。色は茶色。完全に胃がやられた!!
とにかく、コンビニで軍手、タオル、温かいお茶を購入。外に出て寒さを感じる。
ジャケットの上に、応急用のビニールをかぶる。暖かさを感じて、しばし歩く。
去年と同じ状態であるが、足腰、筋力の不安がないのは最後の救いだ。
30分ほど歩いたであろうか、後続から数人に抜かれる。
決して速くない走りを見て、そろそろ走って様子を見ようと決意。
100m小走りしては100m歩くで1Kmの時間を確認。
7〜8分/Km程度なのでこのペースで胃が回復すれば、走りは復活するかも。
116Km地点のバス停の長椅子で横になる。
1時間ほど寝ていたいのだが、10分もすると体が冷えてきた。悪寒が走る。
急速に気分が落ち込む。元気な足腰、筋力に不安を持つという悪循環が始まる。弱気の虫がでてきた。
胃の具合は一向に良くなる気配は無く、吐き気が周期的に襲うが、胃の中に食べ物も無く何も出てこない。
大月駅の文字がみえ、早く横になりたい体を暖めたいの一身で大月駅に入る。
午後11時(17時間経過118.1Km地点)
ベンチには、横になれないように椅子には肘掛がありショック。
とにかく休もうと努力するがしばらくすると悪寒が走る。胃の調子も良くならない。
座る場所を替えたりするが一向に変わらない。
午後12時リタイアを決意し、ナンバーを外す。
近くに年配の男性が、膝をいためてのリタイヤとのこと。
12時を過ぎてから続々とリタイヤ組みが駅に集まる。
床に寝るランナーでてきた。とにかく、風が吹くと寒い。風が少しでも吹き抜けないところで横になる。
何度も寒さで目がさめ、寝た気がしない。
日本橋ゴールに向かう
午前4時半。始発に乗るため、おきあがる。足腰の痛みはほとんどない。このまま再度スタートできるかも。
しかし、寒さを感じ胃の具合はかわらず、気力は復活せず。
午前5時2分発で、東京駅に向かう。あっという間に、上野原駅、高尾駅に付く。悔しい思いがつのる。
体が温まり、いつしか電車の中でうたた寝する。東京駅に7時過ぎに到着。
駅構内の店で蕎麦を半分食べる。回復してきた。
足腰、筋力の痛みはひどくなく、体も温まっていて今ごろ高尾付近なら完走できたかもと思いつつも、
ここちよい安堵感。
ゴール地点で、預けた荷物と参加賞のワインをいただいて家路につく。
追記:
記念写真の準備もしない余裕の無さが原因というより、
私の体は一度しっかり休まないと走れない内臓の持ち主のようだ。
寝袋などで体を温めて休むくらいでないと完走はおぼつかないのであろうか。
次回の挑戦には、もっと研究しないとまた同じく繰り返しになりそうだ。
2週間後のシュリチンモイ24時間は環境条件が良いので、走力をしっかり確認しておきたい。
170〜180Kmは走破したい。
家族から、根性無し、意気地なし、無駄使いと厳しいお言葉。一言も反論できない。
今年も高橋尚子(ベルリン大会)といっしょにゴールできず残念。
ベットでゆっくり彼女の走りを見入る。
ウルトラマラソンは難しいと改めて感じさせられた大会であった。
次回は 、雪辱を期すべく
10月12〜13日 神宮外苑でのシュリチンモイ24時間マラソン!!
お楽しみに。