42.第12回北緯40度秋田内陸リゾートカップ
        100Kmチャレンジマラソン

今年2度目の100Km挑戦。
一句:「路の苦多いウルトラみちのく」
 
55Km過ぎの北緯40度地点での記念写真。まだまだ元気。
 
秋田は遠いな〜。
大会前日の土曜日の朝4時に出発し、大会会場に午後2時前に到着。
前日受付けを済まし、前夜祭に参加。
ウルトラマラソン仲間のUMMLメンバー10名ほどとご対面。角館広域交流センタ前夜祭では、 コース沿いの8町村の町長、村長さんなどが出席し、自治体総出の歓迎ムード。当日受付けに比べて、気分的にもリラックスできた。夜は角館温泉でビール飲みながら、オリンピック観戦。外は断続的に雨が降り、夜中に何度も目が覚める。
天気予報では、終日、雷を伴う大雨。

今回の目標。
コースは角館町から鷹巣町まで、田沢湖を右手に内陸鉄道沿いの国道105号線。途中北緯40度を通過。
40Km付近の大覚野峠(標高560m)まで、標高差400mをゆるやかに登っていく。
峠を下ると後は平坦なコースとなる。
前半は6〜7分/Kmペース後半は8〜9分ペースで、うまく行けば12時間以内でゴールを目指す。
富士五湖では、11時間50分であったので、十分可能である。
完走のためのポイントは、給水、給食。エイドステーションは充実しているので、体調(胃腸)崩したときは、あせらず、慎重にいきたい。
とは、いえ、100Kmは何がおきるかわからないので、完走第一である。

雨中のスタート。
着替えやゴールの荷物預かりで、小銭もあずけてしまったので、朝飯を食い損ねてしまった。昨晩も少な目の食事だったので、エネルギー不足が心配。急遽、補助食として携帯している、アメリカンレーズンを50gほど口に入れる。これで何とか200カロリー?
午前5時。暗闇と強い雨足の中、ライトに照らされた1200名が、カウントダウンともに、スタート。皆、透明ビニールを雨かっぱ代わりに頭からかぶっている。町内の商店街、武家屋敷の通りを経て、105号線を北上。沿道には、子どもや、お年寄りなど、雨の中朝早いにもかかわらず、応援のかけ声が送られる。闇の中を大集団がゆっくりと駆け抜けていく。

前半の部(〜大覚野峠 40Km)
気温は15、16度。10Km,20Kmと雨足は結構強いが、気温が低く、走りやすい。ピッチが徐々に上がるが、10Kmごとのラップが予定より遅い。徐々に登りの影響が出ているのだろうか。1Kmが6分20秒前後。20Km過ぎてから緩やかなアップダウンも増え、ペースは上がらない。30Km過ぎからは登りの多いアップダウンが続く。エイドでは給水より、パン、果物、おにぎりでエネルギー補給が優先。30Kmで一度、しっかりストレッチを行う。水も冷えてて飲んでおいしく、足にかけて気持ち良く最高。
ペースメーカーも何人か見つけた。中でも千葉県からきている(ゼッケンに出身県が記載されている)30才台の女性の走りは、力強く安定してペースも一定。とても並走しやすい。35Km過ぎから、置いていかれた。あとで、名簿で確認するとトライアスロンをしているようだ。すごい。
36.5Kmのエイドで味噌汁をごちそうになる。このあたりでは、お腹がすいてエイドが待ち遠しかった。味噌汁がおしくて2杯お代わり。おいしいおいしいと大きな声をだしていたので、地元のTV局の方から、「どこからきたのですか、こういうもてなしはいかがですか」などインタビューを受ける。お腹も満足で、いざ峠をめざす。
エイドを出て直ぐにきつい登り。食べたばかりでもあり、無理せず歩きを入れる。峠までは登り坂が続く。ときどき歩きを入れながら、体調を調整。女子マラソンを聞くためにラジオを携帯してきたが、ラジオを聞きながら走っているランナーからまったく聞こえないとの情報で断念。確かに、20Km過ぎからは山奥にはいっている。
トンネルを抜けると峠の頂上であった。40Km地点で4時間20分。予定より20分遅れであるが、登りがきつい分仕方がない。雨もあがり、ビニールのかっぱを脱ぐ。涼しくて気持ちがいい。気温は17、18度。
坂道を下る途中、大会事務局の方から、高橋尚子選手の金メダルを知らされる。丁度ゴールしたばかりのようで、車のラジオが鳴り響いている。

中盤の部(40〜80Km)
50Km手前に着替えステーション。ランニングシャツの下のTシャツと靴下を取り替える。終日雨と思ったので、靴を用意しなかったのは失敗。次回への反省だ。20分間休憩をとり、予定表でペース配分のチェックとストレッチに時間をかける。足の疲労感が強い。奥武蔵ほどではないが、やはり登りが続くとバテル。胃の調子は少し良くない。途中の給食が未消化だ。50Kmで5時間45分。12時間以内のゴールは断念。この後は平坦なコースとはいえ、疲労の蓄積した体で7〜8分/Kmをどこまで持続できるか不安である。できれば、残り10Kmは歩いても制限時間内ゴールに間に合うようにしたい。
阿仁町に入ると沿道では、お年寄りを含めて家族総出で、ござを広げて、おやつ食べながらの応援。さながら、ランナーは見世物。でも、こんなアットホームな応援は気持ちが言い。会釈したり、ありがとうと応援にこたえる。北緯40度地点では、記念写真。ゴールでのお楽しみが増えた。

60Kmまでは、8分台/Kmと体調がよくなるまで、がまんがまん。(7時間10分経過)
70Kmまでの10Kmは体調もよくなり、また、時間の余裕も作りたいので、エイドの休憩をキャンセル。
ペースも6分前半/Kmまであがる。(8時間13分経過) このあたりで、ランニングハイ状態になる。
80Kmまでの10Kmは7分台後半/Kmでばててきた。胃腸の調子もよくなく、嘔吐する。一番つらい時期。(9時間30分経過)
残り20Km地点で3時間半あるので、9分/Kmで大丈夫。エイドでの休憩を大事にすることにした。ここまできて、故障すると大変。ころんだりしないように走りやすい場所を探しながら用心用心。

後半の部(80〜100Km)
90Kmまでは、胃腸が最悪。お腹に水、くだものがほとんど入らない。頭から水をかぶり、気分転換。途中歩きも混じる。(11時間2分経過)

のこり10Kmは1Kmごとに距離表示がでる。半分走って半分歩いても1Km8分ほど。登りは歩き、それ以外は走るの繰り返し。秋田北空港を抜けるとあと5Km.鷹巣の町が見えてきた。時刻も買い物時で交通量も多い。
早くゴールしたいと気がはやる。ビールが飲みたい。そばが食いたい。温泉に入りたい。
頭の中では、今日1日が思い出される。やはり前半の登りの疲れは、後半の50Kmに堪えた。
1年間に2度も100Km大会にでるとは、がんばりすぎかなとちょっと反省。でも、気分はるんるん。
感動のゴールは、何もかもふっ飛ばす爽快感がある。一人舞台だ。
そうこうしていると、商店街に入る。ゼッケン、出身県、名前が放送されている。沿道の応援も多い。
「お帰りなさい。がんばったね。」とねぎらいの声をいただく。胸が熱くなる。
やっぱり、100Km走るのは大変なことなのだと実感。

今年2度目の感動のゴール
あたりはもう真っ暗。会場には太古が鳴り響き、こうこうとライトが照らし出されたゴール地点。気力を振り絞って、胸を張ってゴール。12時間33(午後533)富士五湖でのばてばて状態ではなく、体も気力もしっかりしている。 腹の底にぐっとくる満足感のある感動だ。
杉の板でできた完走証明書は、粋な趣向。家族にも好評。テレビの上にかざってもらった(今までで初めて、感激!!)。
ゴールのあとは、近くの銭湯で汗を流して、内陸鉄道で角館にもどる。2時間40分かかるが、なんと時間が速く感じることか。その夜は、疲労感で何度も目が覚める。

反省
奥武蔵などで、確実にスタミナついていると思ったが、やはり峠越えのような山道は、きつい。下りはもう少しゆっくりでもいいか?太股への負担が大きすぎて、後半にけっこう足にきた。富士五湖では、下りを無理しなかったことと対照的な結果になった。
(1)下りは、足の負担がかからないように、ペースは抑え目。
(2)朝飯はしっかりとる。(腹が減るのはつらいし、胃が弱ってくると消化不足で嘔吐)
 
追記:
(1)3日後、体重は元にも戻ったが、脂肪が1.5Kgおち、体脂肪率は16%から13%に減。
(2)普段通りの体調に戻るのに1週間かかる。
 

次回は、11月26日、つくばマラソン。
好ご期待。