標高差800m、坂の多い75Km。
10時間36分時間内で完走。
一句;「奥武蔵
ウルトラ達の 夏祭!!」
暑い日が連日続き、家族ともどもばてばて。1週間前に、自宅のエアコンで喉を傷めたうえに、通勤ウォ−キングで汗をかいたシャツで会社のエアコンにあたって、完璧な風邪ひきさん。喉ははれ、声がかすれて、夕方には声がほとんど出なくなる。されど、熱、頭痛、鼻水、腹痛などなくて、結構元気。夜は、どんなに暑くても、エアコンかけずに寝て、会社では、下着、Yシャツの着替えをバッチし行う。
それでも、前日も当日も、薬をのんで、イソジンを喉に吹きかけてのぞむ。 今までで最悪のコンディション。そのためか、今一つ気分が乗らない。気力が足りない。
今回の目標。
ここ数週間、夏休み前で仕事も忙しく、直前に体調崩したこともあり、目標がまとまらない。
7月は走り込みで200Kmを超え、特に暑い時の省エネ走をイメージした練習量が心の支え。
今回は、暑い上にアップダウンが激しく、標高差800mの山登り。登り下りがそれぞれ30Kmを超え、想像が付かない。
いずれにしても、この大会を完走できなければ、野辺山100Kmを挑戦する実力がないことになる。
目標;(1)完走あるのみ。
(2)とりあえず、完走タイム10時間以内?
(3)故障しないこと(1週間後は家族旅行のため、きつく家族一同からたしなめられた)
あとは、ようわからん。
天気は最高、不安なスタート。
昨晩の夕立で、心なしか涼しく感じる。3時起床。一般道で毛呂山総合公園に到着。受付時間終了の5時半ぎりぎりに到着し、準備があわただしく、ガイドブックなど見る余裕もなく、早々に記念写真をとる。ウルトラマラソン仲間のUMMLの旗のもとで、メンバー数人に会うものの、記念写真には間に合わず。のうてんき1、2号さん、てつこ隊長、岩崎さん、しるべさんなど顔見知りとあいさつ。
大会あいさつで、18歳未満の子どもが3人(地元)いるそうだ。すごい。
6時にスタート。
最初の10Kmは町内と近くの山の登り下り(標高差200m)。1週間ぶりの走りなので、体のチェック兼ねてゆっくり走る(5Kmは31分)。5Km過ぎあたりからきつい登りとなるが、ゆっくりイメージでなんとか登り切る。下りもゆっくりイメージ(10Kmで1:03:00)。滝の入ASのトイレですっきり。一汗かいてまずまずの体調。てつこ隊長と鎌北湖近くまで並走しながら近況報告。彼女は5回目の完走目標で、完走すると記念のメダルがいただけるそうだ。体は小さいが元気のいいお姉さんだ。
鎌北湖からは、急激な坂。歩く。ゆるい坂と下り坂は走るが、登りは歩く。ランナーもまばらで閑散としてきた。20Km地点で2:30:00なので、歩きが入っているわりにはいいペース。ただ、食欲がわかない。無理矢理、おにぎりの切れ端を2個口に入れるのがやっと。甘いジュースを避けて水で胃腸をかばうのがやっと。果物もあまり進まない。のどの痛みは感じない。20Km過ぎからとにかく登りがズーット続く。ばててきた。
27Kmすぎの阿寺SAで疲労蓄積。いすに腰をかけ10分ほど休憩。水も喉を通らないくらい胃の調子が怪しい。てつこ隊長の後ろ姿を見送る。そこへ、のうてんき夫妻が到着。今回は、奥さんの完走を目的としてペースはゆっくりとのこと。気力が萎えてきたところなので、追走することにした。一人ではとても走りきる自信がなくなってきた。
記憶が正しければ30Kmで4:10:00、40Kmで5:30:00。30Km〜40Kmは疲れもピーク。水も喉を通らなくなる。とにかく登りの連続で長い。2〜3Km毎のASでの休憩も長くなる。気力が萎えないように氷を帽子の中にいれ、背中、頭に水をかぶって冷やす。のうてんきさんに置いていかれないように必死で登る、走る。折り返しが長く感じて、こんなに苦しい思いは久々のような気がした。体が重いのでなく、息が苦しいのでなく、なんとなく、疲れが溜まっている。気力が萎える。不安がよぎる。初めての経験。今までにないコースの厳しさに体も気持ちも戸惑っているのではないか?折り返しから帰ってくるランナーと声を掛け合う。互いに励まし会う。顔見知りには手をパッチン。皆、顔が明るく見える。やはり帰り旅は気分が違うのだろう。折り返し手前の大野ASでビールを一口飲む。うまい!!ほんとに、元気が出た。
折り返し44.7Kmで6:10:00。ここの名物は、水着のお姉さんが水をかけてくれるのと「かき氷」。かき氷は水よりもおいしい。3杯おかわり。水着のお姉さんとゆっくり会話するのは来年にしておこう(今年は余裕がない)。のうてんきさんからビールのおすそ分けをいただく。うまい、うまい。またまた元気が出た。10分休憩後、出発。
のうてんき2号さん(1号さんの奥さん)は、先月50Kmしか走っていないため、かなり不安な気持ちで参加しているとのこと。登りは得意であるが下りは不得手というように、登りは歩いても早い。追いつくがやっと、息がぜいぜい。下りは慎重に走るので、こちらが少しずつペースをつかめてきた。50Kmあたりでは、胃腸が回復し、そうめん、果物などおいしく食べられる。回復してきたようだ。走りもランニングハイ状態。このまま、のーてんきさんと離れてしまいそうな気持ちのよい走り。逆に2号さんは大分つらいようだ。1号さんも心配そうにペース配分を考える。
折り返しに向かうランナーと10人ほどとすれ違うが、皆、疲れているとはいえ、声をかけると楽しそうな顔をしている。時間内完走が難し状況にありながら、走り続けるのは、本当に走ること、ウルトラをこよなく愛している証拠なのだろう。
60Kmで8:30:00。意外といいペース。8時間耐久レースで60Km程度だから悪くない。気力がでてくる。下りがこれほど長いとひざ、ももへの負担が増えて、無理をすると故障の原因となるので、抑え目で走る。とにかく長い下り。これだけの坂を登ってきたのかと逆に感心してしまう。残り15Kmを2時間半。おちついて行けば時間内完走はまちがいない。ASによるたびに、休息中のランナーが固定してきた。互いに励ましあい完走を目指す。
残り5Kmの清流ASで残り時間1時間。時間内完走はまずまちがいない。10人ほどの伴走してきたランナーと万歳と喜びの声があがる。あとは転んだりして事故に遭わないこと。
2号さんは、がぜん元気が出てきたようだ。ペースがあがって、追いつくのがやっと。最後1Kmでは、少しずつ離されていく。というよりは、私の方が、ペースダウンしないとつぶれてしまう。息を整えるのがやっと。むこうに見える公園では、ゴールのランナーを紹介するアナウンスが聞こえる。公園の入り口に誘導員が見えた。「もう少し、がんばれ」の声で感極まる。のうてんきさんに、いっしょにゴールしようと誘われる。追いつこうとラストスパートするがゴール手前でやっと追いつき3人手をつないで万歳でゴール。10:36:00時間内完走。
反省
今回は得る物が多かった。
山のコースのウルトラは
(1)登りは無理せず、歩きながら休息。ゆるい坂はゆっくり走る。
(2)下りは、ペースをあげないで、ゆったりと。特に長い坂は、ももとひざに負担がかかるの要注意。
(3)ASでの休息は、ゆっくりと。給水給食もゆっくり。(今回、前半は休みが少なくて、ペースを崩していた)
(4)私の場合の暑さ対策は、全身水浴び
。前回、前々会と耐久レースを完走できたのは、水浴びのおかげ。今回は少しがまんした。
とにかく、無理をしない。スタミナ温存。平地走以上に休憩を大事に取ることがポイントのようだ。
追記:
(1)気力が萎えてくると、不安になる気分を味わった。ウルトラは自分への挑戦であるが、
ともに走る仲間が側にいるとこんなに心強いものはない。
(2)ボランティアの皆さんには頭が下がる。山の中のAS設置はさぞかし大変でしょう。感謝いたします。
(3)折り返してから、景色が見えるようになった。自然の中にいる自分が大切なんですね。
次回は、9月25日、秋田内陸リゾート100Kmマラソン。遠いな〜。
好ご期待。