16.どさんこ、碓井峠熊野神社で安中藩士となる?

 第24回安政遠足侍マラソン  日本マラソンの発祥!!

 峠コース 29.17Km(5月17日)

 中山道しのぶ安中杉並木(上毛カルタ)

おりしも朝から雨、安政2年5月19日の再来だ!

 最近は天気予報も良く当たり、前日夜から高崎市内は雨、特に夜中は強い雨が降り、このまま降り続ければ、碓井峠山道は、ぬ かるみ、雨水の通り道となり中止も余儀なくされる。しかし、明け方から、妙義山方向は明るく、雨の気配はなし。気温も早朝の TVでは、午前中は20度以下。絶好のマラソン日よりとなりそう。この大会は、昨年に続いて2度目の参加。昨年は、マラソン をはじめたばかりで碓井関所までの17.85Kmに挑戦。。とにかく、下るところは、線路と道路の高架下を抜けるだけで、ひ たすら登る、標高約170mから関所までは230m登り、ゴールの峠は1200m地点。30Kmで1000m登るマラソンと 登山をいっぺんに経験するとんでもない大会。それゆえ、愛好家が多い由縁でもある。

体調良好、気分爽快!

昨年は、初めての参加で、まずは関所までの約18Kmに挑戦。初めて大会で20Km近い距離を苦しみながら完走できたことが、7 月の北軽井沢ハーフマラソン、そして、12月の袋井(静岡)でのフルマラソンへとつながった。私にとっての記念すべき大会で ある。会社からは、関所コース19名、峠コース9名の計28名がエントリー。いつものように、総務担当の音頭で副支店長囲ん で記念撮影。県内の大会でよく見かける、小島、福地、加部さんと朝の挨拶。全員顔を合わせるは、昨年のこの大会と北軽井沢ハ ーフマラソンについで3回目。今回は全員峠コース。昨年同じ職場から参加した須田育さん(この春に転勤)の顔もある。スター ト会場は仮装参加の選手が気勢をあげる。今回の目標は3時間30分以内。午前8時、いざ出陣。会場入り口から、安中市内と沿 道の応援がとぎれない。「中山道しのぶ安中杉並木」も応援がたえない。走りながら、こちらも、仮装を楽しむ。杉並木をすぎる と、とぎれとぎれになるが、相変わらず沿道の住人が応援してくれる。とにかく、応援の多さを感じる大会は、いままでで、この 大会が一番。普通の大会と違って、ひたすら山を目指す登りのコースなので、いつも以上にペースを落として、息を整え楽な気分 で走ることにこころがける。雨上がりでさわやかなせいか、息も乱れず、昨年よりあきらかに体調がいいようだ。10Km地点で は、53分57秒(5分20秒台/Km)と、予想以上にハイペースであるが、きつく感じない。松井田インター近くでは、信号待ち で一休み。ちょっと、疲れを感じるも、15Kmあたりからは、逆に体が軽く感じる、気持ちの向くままにペースをあげる。昨年は へとへとであったが、1年立つとこんなに差が出てくるものだろうか不思議なものだ。とにかく、今年は、追いぬかれるよりもに 追いぬくほうが多いと感じる。それにしても、軽いとはいえ、ぬいぐるみや色々な物を身につけてよく走れるものだと感心する。 この大会はどちらかというと仮装している人のほうが速いのだ。関所まで数百メール手前の歩道橋を一気にかけあがって、くだ る。スタミナが十分残っているのが感じられて気持ちがよい。関所に近づくと応援する人がまた増えてくる。1時間42分51秒 (5分40秒台/Km)と昨年に比べて15分短縮。副支店長以下数名が声をかけてくれる。体調はすこぶる良い。気分爽快。沿道か ら応援の声がかかると軽く会釈したり、手をふるなどして応える。とにかく、余裕がある。ここまで、会社の同僚からも応援を受 ける。通過制限タイムチェックポイントまで、あと3km。ここからは、未知の世界。線路をわたると、ここからがまた坂がきつ くなる。歩く人が少し目立ち始めるがさすがに、健脚そろいのようで、皆もくもくと走っている。チェックポイント(約21Km地 点)2時間30秒。ここで今日初めての給水とアンパン、バナナの補給。大会事務局のスタッフが番号をチェックし「がんばって ください」と声がかかる。さあ、これからが、この大会の一番の見所?いや走りどころだ!

ついに挑戦!碓氷峠

一服して、前方をみると、薮の向こうに、岩肌の見えるまさに山道。皆、歩くというより、登っている。前夜の雨で、岩は滑り やすく、土はぬかるんでいる。じぐざくの道が続き、ところどころに落石注意の立て札や、手すりがある。人が行き交うだけがや っとの道。とんでもない所にきたものだ。雨が降り続いていれば山道は雨水の川となってとても歩ける状況ではないだろう。所 々、木々の途切れたところで関所方面が見える。木陰は涼しく、疲れた体に心地よい。2Kmほど登ったであろうか、少し平らな地 点にでる。前方のランナーが走り始めた。飛脚に仮装した年配の男性から、「若いの!3個所くらい走れる所のうちの一つだ。こ こらで走らないと走る所がないぞ!」と励まされ、ひたすら走る。それでも、歩き始める人が目立ってきた。少々の登りは平らに 見える。2Km間隔くらいに給水所が設置されて、大会のスタッフと会話をしながら、給水やバナナをいただく。スタッフの皆さん もこの道を登ったり、峠から下って準備していることを考えると感謝の気持ちでいっぱいだ。ありがとうと一言いって、スター ト。

ゴール間近、太鼓の音が聞こえるぞ!

こんな山道でも仮装のランナーを写そうとビデオマンやカメラマンで待っている。写すほうも大変だ。山道のところどころに、昔 をしのぶ立て札がある、茶屋の跡、集落の跡など。中でも「旅人を苦しめたおばあさんが住んでいた」の立て札は面白い。前の方 が開けてきた。スタッフから、あと1Kmと声がかかる。砂利道が続く。再び走り始めるが、さすがに疲れた。ゆっくりゆっく り、走り始める。ここまできたらと、最後の力を振り絞る。「ゼッケン376番」と前のほうでスタッフ声がかかると同時にさわ がしくなる。ゴールの門が急に目に飛び込んできた。会社の広報担当からもご苦労さんと声がかかる。太鼓の音に迎えられてゴー ル。3時間22分16秒。146位。安中藩士が一人誕生した瞬間だ!! ゴールでいただいたきゅうりりもみのおいしいこと。ま た、来年も参加するぞ〜〜!

(皆でハイチーズ。筆者は右から4番目。ぜっけん376番)

追記1;今回のコンディションの良さは、大会1週間前から少し休む日を多めにとったのが要因ではと思う。3月4月と 月間走行距離は100Km〜150Kmとそれまでの月より大幅増。さすがに、大会前は少し疲れ気味。2日ほど練習を 休んで望んだ。

追記2;次回はついに、ウルトラマラソンへの登竜門へ挑戦。5月31日千葉飛翔ウルトラマラソン60Km(制限時間 7時間)。ウルトラマラソン初心者の大会とウルトラマラソン愛好家では有名な大会なのです。