6.いざ出陣!!安中遠足侍マラソン 17.85Km (平成9年5月11日 晴れ)
待ちに待ったとはいわないが、ついにやってきてしまった。練習でも、10km位しか(1時間走りっぱなし)経験がない。不〜〜安。会社の同僚の、須田さんも、昨年の県民マラソンの雪辱に燃えているようだ。松本さんは、サッカーの試合のため、涙の不参加?(本当は喜んでいるように見えた)。とにかく天気がいい。広報部も会社の宣伝に余念がない。達磨がかわいい。かぶっているのはアルバイトの若い女性とのこと。達磨の下からでている足がかわいらしく細いので、確かに女性のようだ。顔が見えないので、妙に気にかかる(何を考えているんだ!!)。若手軍団(社内ではヤングモニターと呼んでいる)の旅からす風の仮装も板についている。セーラー服を着たおかまの仮装もいる(仮装でないかも?)。会社からは、総勢20名くらいが参加しているらしい。参加者は毎年増えているとか。大きな大会だ。日本のマラソンの発祥地にふさわしい歴史観のある雰囲気がただよっている。スタートとともに、沿道は応援する人もまざって、大変な混雑。前が全然見えない。とにかく人が多い。応援する町の人も多く、楽しい大会になりそうだ。並木道を過ぎても、沿道の応援がとぎれない。民家のあるところは、必ず応援してくれる人でいっぱいで疲れを忘れそうになる。仮装している姿を見ながら走るのも不思議だ。仮装しているにもかかわらず速い。どんどん抜かれていく。中には、関所を超えて、山を登り切ってしまうらしい。パフォーマンスで応援がいるところだけがんばっているのかと思ったが、そうではないらしい。もともと、レベルの高い、ランナーのようだ。コースは、国道を中心に走るも、市街をかならず通り抜ける。とにかく、下るより、常に登っている。とりわけ、松井田市内は坂が急な上、道が悪い。市長さん、なんとかして?国道だからちょっと無理かな。坂道だけど案外ペースがつかみやすい。もともと、完走することが今回の目的なので、無理は禁物。10Kmを超えた頃から、喉が乾く。沿道から、レモンの輪切りや梅干しの差し入れを受けて生き返る。息づかいと声が混じって、それがリズムに変わる。疲労がたまるのを感じるも、リズムがある。これが自分にあった走るリズムかもしれない。リズムがくずれなかったのは今まで、関所に行ったことがないので、ゴールがまでの距離がわからないのが幸いしたかもしれない。国道から線路をくぐって、町中に入ると、疲れもピーク。しかし、相変わらず応援する人が多い。あわせて、関所でゴールした人からも声がかかる。ゴール100m前で、総務担当がビールを片手に応援している。早く飲みた〜〜い!!露天の店が並ぶ参道がゴール。お祭りのようだ。案外疲れを感じない。不思議なもので、走っている時は、何度も止めようか(歩こうか)という声が頭の中をよぎるのに、ゴールすると、疲れがスーと引いていき、体の中が空っぽになる。何ともいえない充実感、満足感がある。ビールがうまかった。そうそう、須田さんとは、スタートしたときは一緒であったが、人ごみの中ではぐれてしまった。結果は私が先にゴール。タイム1時間57分ジャスト。2時間を切れた!!!確か200位くらい。 私にとって、人生の新しい1ページが開かれたような気がした。
筆者は右の1213番