1.はじまり

 実は、つい昨日までスポーツの中で、走ることが一番きらいだったのです!!! 

マラソンのきっかけは、昨年(1996年)の8月のことです。6月の健康診断で、尿検査にひっかかったのです。

原因は運動不足と食べ過ぎ。つまり、『デブ』(身長170cm、体重69.5Kg(ベスト体重は64.5Kgとのことでした。

一度は、改善に向かったのですが、群馬に転勤で来てから、日本酒のおいしいこと!! 

ついつい、酒好きの私としては(量はそんなに飲めないのですが?)、

毎夜楽しい時間を過ごすと同時にやっぱり、運動不足(毎日通勤で4Km歩いてはいるのですが)は解消されません。

このままでは、デブのまま、30代を終えてしまう!!

そこで、家族が、夏休みで札幌へ帰省したときを機に、一念発起。

1996年11月の県民マラソン4Kmめざして、ジョギングでもしてみよう!!

 私のマラソン日記は平成8年(1996年)89日から始まったのです。

 暇な方や興味のある方覗いてみてください!! 


2.ジョギング開始(体重69.5kg

 家の周りを一周すると、ほぼ、900m

夜になると、人通りも車も少なく、練習環境は良好。8月は17回、一回約5周(4Km)。

9月からは、週2回で月8回。タイムは、1Km5分ペース(100m30秒)。

1Kmも走ると息切れで苦しく汗が吹出てくる。家族からは、そろそろやめたらとか、

かえって体に悪いとか、近所の人に見られたら恥ずかしいからとか、走るより酒飲むのやめたらとか、

早く子供(小学2年生と2歳の娘)を風呂にいれてとか言いたい放題言われて、走っているときより、辛い!!

 何度も止めようかと誘惑にかられるけど、ここでやめたら、何を言われるかわからない。職場の仲間にも『最近、ジョギングしている。

『今日は走るから、酒は控えめにする。』なんていっている手前、もうやめられな〜〜〜い? 

しかし、汗をドップリかいたあとの爽快感、熱いシャワーをあびて、ビールを飲むのがやめられない(結局、飲んでいる!)。


.はじめてのマラソン(群馬県民マラソン 4.2195Km 平成8年11月23日 晴れ)

 

(左から順に、松本さん(彼女募集中!)、筆者、須田育さん)

その日は、朝から期待と不安に入り交じった不思議な気持ちで目が冷めた。

前橋市敷島公園まで、家から約8Km。ウオーミングアップを兼ねて、自転車で向かう。

風を切って走るとすがすがしい。故郷の北海道では9月中旬の気候だ。

ところで、一人で参加するのは、恥ずかしいものです。

会社同僚の若手(30歳過ぎても若手?)松本さんと須田さんに声をかけて、一緒に走ることになりました。

誘い言葉は、『昼から寿司をつまんで、ビールでも飲むべ!』。

3ヶ月練習したので、ある程度自信はあるのですが、4.2195kmを目標タイムは2130

(中学生の時のマラソン大会は確か、4Km20分位で走った記憶がある)。

はやる気持ちを押さえながら、松本さんから、スタートは込み合うので、

なるべく前にいきましょうとの言葉に、少しづつ前に。

前のほうは、いかにも早そうな人ばかり(ユニホームがかっこいい。シューズも本格的だ。

こちらは、Tシャツにゴルフ練習用のスニーカー。)で、そんな前にいくにはおこがましい気持ち。

いよいよ、スタート。周りは女性と子供が取り巻いて、歩くほうが早いくらいだ。

400mも走った(本当は歩いている見たい)だろうか、このままでは、今までの3ヶ月はなんだったのか?と思うようになった

8月に走り始めたころは、大してタイムも気にしていなかったのに)。

ペースアップしかない。折り返し地点まで、普段の時より、早いペース、4分30秒/kmくらいだ。

普段より息が苦しい。

一緒に走っている松本さんがぴったり伴走してくれている。

さすが、サッカー部。毎週練習をしているだけあって、息がみだれていない。

須田さんも近くにいるようだ。彼は、走る前に私に負けるはずがないと豪語していた。

根拠は年の差と体型のようだ(確かに年では絶対勝てない!!

体型も彼は身長180cmはゆうにあるし、それにスリムだ)。くやしい。折り返し地点をまわる。

あと、2Kmだ。

このペースを維持すれば、目標達成だが、なにせ、普段より早すぎる!! 

と、その時、聞いたことのある声が、『ふくちゃんがんばって』といっている。

息が苦しい中で、チラっと声のするほうを見ると、なんと前橋に勤務しているの貴ネエさんではないか。

黄色い声?に励まされ、ペースを落とさないようにがんばるも、徐々に歩幅が狭くなるのを感じる。

松本さんから息を整えた方がいいとのアドバイスで、普段のペースにもどす。

ゴールの運動場が見えてきた。

あと1Km?ペースを上げようと腕の振りを大きくした。体はよく動いているような気がするが、スピードは変わっていないようだ。

やはり、前半のスローペースから、急にペースをあげすぎたのがこたえているようだ。とにかく、息が苦しい。肺が痛い。

残り、200mの会場入り口で会社の広報担当を発見。

こんなに、疲れているのに、なぜか、カメラを見ると、笑顔で手を振っている。

人間性根は変わらないものだつくづく思う。最後のスパート。

一生懸命走るが、その脇を松本さんが、なんと後ろ走りで、『もう少しです。スパートです』と声がかかる。

なさけないけど、もうこれ以上スピードがでない。

ゴ〜〜〜ル!!タイムは2118秒。

目標達成!!ついでに、年の差と体型で負けていた須田育さんよりも先にゴール。

あんなにきらいだった走ることに、『続けてみるべ!』とふと思った。

前橋市内の寿司屋で食べた寿司とビールがうまかった。 

須田さんから、次回の勝負は5月の安中遠足侍マラソン(登りばかりの18Km)と挑戦を受けてしまった。 

ヨッシャーと言ったもののどうしょう。 

とにもかくにも、ありがとう松本さん、須田さん。